読書記録

本の感想や書評、粗筋、引用などの読書記録。1980年生まれ。

『USJを劇的に変えたたった一つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』

 

帯によると、本書は2017年ビジネス書グランプリマネジメント部門1位に選ばれたそうです。さもありなんというほど素晴らしい本でした。内容は「マーケティング思考」と「キャリアの成功」の2本柱となっています。

著者は不調に陥っていたUSJを復活させたマーケターです。本書ではそのUSJでのエピソードを随所に援用しつつ、マーケティングのやり方を示してくれます。自信作だからなのか、著者は、冒頭、こう言います。

ビジネスで成功したい人は必ず読むべきです。

マーケティングとは物を売れる仕組みづくりのことです。そしてマーケターは消費者視点を大切にし、商品を売れるように仕向けて行くのが仕事です。マーケティングの最大の仕事は、消費者に選ばれる必然性を作ることです。いわばブランディングです。

そのマーケターにおいて最も大切なスキルが戦略的思考です。この戦略的思考は、汎用性があり、マーケティング以外のあらゆるところで応用ができそうです。受験生ならば戦略的に受験勉強を進めることができ、就活生も同様です。実際に大学受験生が本書を読んでいたら驚きますが、読んで損はないはずです。

この戦略思考が必要な理由は二つです。一つは達成すべき目標があるからで、もう一つは資源は常に不足しているからです。資源とは時間や金、情報などのことです。言われてみれば当たり前のことですが、実際にはまるで時間が永遠にあるかのように、色々なことに手をだし、結局中途半端に終わってしまったという経験はないでしょうか。戦略的とはコメットする範囲を明確にすることで、資源と自分の意識を集中させることのようです。

そして戦略の前提として目的がなくてはなりません。著者も本書の最後に目的を持って生きることの大切さを情熱的に説いていました。

仕事で失敗しても、会社をクビになっても、誰かが命を取りに来るわけではないのです。よく考えると「リスクって何?そんなものってあるの?」という話です。70年前の日本人は焼け野原の中でそれを知ったでしょうし、東日本大震災で死神の理不尽を実感された人も多くいるでしょう。生きていること、好きなことに挑戦できること、様々な苦労に泣き笑いできること自体がもう十分に素晴らしいのです。