本読み

読書記録。1980年生まれ/男

『レアルとバルサ怨念と確執のルーツ』

 

レアルとバルサ 怨念と確執のルーツ - スペイン・サッカー興亡史 (中公新書ラクレ)

レアルとバルサ 怨念と確執のルーツ - スペイン・サッカー興亡史 (中公新書ラクレ)

 

チャンピョンズリーグの決勝でバルサとレアルの対戦が見るのが、最近の夢であった。本書を読んだのは、バルサとバイエルンの試合の前日だ。バルサとレアルの決勝になった場合に、本書を読んでおけば、その試合によりコミットメントできるのではないのかという気持ちでいた。ところが、準決勝ファーストレグの結果は、

バイエルン 対 バルセロナ   4−0

ドルトムント対 レアルマドリード 4−1 

チーン。

誰も予想できねえよという結果。 

その夢は叶わなそうであるが、クラシコは続くのだから問題ない。気をとりなおして本書について書いてみる。

ライバルの両者なのだが、まず何が違うといって民族が違うのだ。仲が悪くなるのもうなずける。世界中で民族紛争なんて溢れているし、民族通しがいがみ合っているのもよくあることだ。バルサはカタルーニャ人が基盤であり、レアルはカスティーリャ人が基盤となっている。

今でもニュースになるのだが、カタルーニャは以前から独立志向だ。それは過去にも何度も試みられてきたことであって、その度にカスティーリャ側に阻まれてきた。一歩間違えば、別の国が存在していてもおかしくなかった。読んでいて、ユーゴスラビアの紛争を思い出した。その模様は、『誇り』に詳しい。

両者の関係を決定的に悪くしたのは、あの内戦である。内戦後にフランコは、カタルーニャ文化を弾圧し始める。ところが、ありがたいことにバルセロナの存続は認められるのだ。サッカーを利用して国内統一を計ろうとしたらしい。フランコは、サッカーに対してはそれほど関心がないせいか、寛容である。フランコがサッカー嫌いであったと想像すると恐ろしい。

そして、バルセロナはカタルーニャを象徴するものとなり、レアルは体制側のチームという構図が出来上がっていく。禍根を残す試合やミスジャッジ、選手の不可解な移籍話が語られるのをみると、昔からあったのだなあとあわれな気持ちになり、そしてこれからもあるのだなあともう一度あわれな気持ちになる。

ちなみに、フィーゴがバルサからレアルへの移籍をした時に、バルサ側からブーイングされた話は有名である。僕も知っていた。それでは、フィーゴがレアルに移籍して初めてのカンプノウの試合でとんでもないものを投げられたのを知っているだろうか。僕はこの話を知らなくて驚いた。恐らく投げられたフィーゴも驚いたと思う。