読書記録(書評・感想)ブログ

本の感想や書評、粗筋、引用を自由に書く読書記録。1980年生まれ。

『風をつかまえた少年』

 

風をつかまえた少年

風をつかまえた少年

  • 作者: ウィリアム・カムクワンバ,ブライアン・ミーラー,池上 彰(解説),田口 俊樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/11/19
  • メディア: ペーパーバック
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マラウイ生まれのウィリアム・カムクワンバ君は、自力で風車を作り発電させる。その発電にとりかかるまでの話が長いのだが、それが読みごたえがあるのだ。

その読みごたえがあるのは、マラウイの生活や社会を描写したもの。現地の人の目からみたアフリカである。マラウイという国は、もともと貧しい。それに加え2001年に起こった飢饉では、村が絶滅しそうなほどである。こんなにも飢饉の悲惨さを綴った話を読むのは初めて。 風車を作るどころか、生き延びたことが奇跡なくらいだ。この生き延びたことだけで本になりそうだ。

その飢饉のせいで、ウィリアム君は学校に行けなくなってしまう。しかし、学校だけが教育の場ではない。本さえあれば、自分で学ぶことが出来る。ウィリアム君は、図書館で借りた本を読む始める。そして科学に目覚めたウィリアム・カムクワンパ君は、独学で風車を作ってしまうのだ。

風車を作ろうとすると、周りからは正気なのかという目でみられてしまう。また作り上げたあとでさえ、得体のしれないものとして不気味がられることもある。不気味がるだけではなく、魔術だという人まで出てくるしまつだ。「トリックだ。トリックに決まっている」と叫ぶミスターサタンを思い出した。

しかし、最後に正義が勝つのは世の常で、周りから認められたウィリアム君は、一気にスターダムへとのし上がる。その映像がこちら。