読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本読みのはしくれ

本の感想や書評、本の案内ブログです。このブログは1980年生まれの男によって書かれています(受動態)。

『スタンフォードの自分を変える教室』

自己啓発本

 

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

 

本書は、スタンフォードで行われた講義を書籍化したもの。スタンフォードと冠がついていなければ、本書を手にとらなかったかもしれない。それほどにスタンフォードはブランド化している。とりわけ、「スタンフォード白熱教室」は良かった。 

宣伝の仕方も巧みだ。帯には、「一度きりの人生が最高の人生に変わる講義」とあり、「大教室に殺到した受講生達の『行動』を次々と激変させた」とまである。一体どんなことを教えているのだ!

本書は意志力の講義だ。どうやったら意志をうまく発揮できるのかということがトピックである。本1冊で自分を変えられるほど甘くはないだろうと思うけれど、この手の本は何かしらの気づきが得られるので読んで損はない。

驚いたのが睡眠の話。睡眠が足りないと意志力が低下するという。ここまでは言われなくても推測できそうだ。しかし、週の前半にしっかりと眠っておけば、後半に寝不足になっても大丈夫という結果があるという。信じがたいが、寝だめでも睡眠不足の影響を補えるというのだ。

そして、意志力には限度があり、使い果たすと意志力が働かなくなるという。その例としてダイエットをしている人は浮気をしやすくなるというのだ。ダイエットに対して意志力を使い切ってしまい、誘惑に対して意志力を発揮できなくなるのだそうだ。パートナーがダイエットをし始めたら、要注意だ。痩せて魅力的になりつつ、あなたの元を去っていくかもしれない。

また、何かを考えないようにしようとすればするほどそのことを考えてしまうというのも面白い。考えないようにすればするほど、そのことが大事なことだと脳が認識してしまうのだ。よって、ダイエットも効果がないのだという。食べてはいけないものを意識すればするほど、それらを食べてしまい、結局体重を増やしてしまうのだ。この章は、「絶対に読まないで」というタイトルがつけられている。立ち読みをしていたら、この章だけを読んだと思う。

ちなみに、だったらダイエットは出来ないのかというとそうでもなくて、一応のアドバイスも書かれている。それが気になる人は本書を読んでいただきたいが、読まなくてもまったく問題はない。

本書は翻訳書であるけれど、翻訳しているものだと感じさせない。元々日本人が書いたものであるのかようだ。それほどに、自然な日本語になっている。300ページほどの本だが、ページ当たりの文字数も少ない気がする。そして本書には、意志力を有効に使い自分を変えられる可能性が秘められているのだ。読んだら最高の自分になってしまうかも。けれど、読まなくても、もちろん大丈夫だ。