読書記録

本の感想や書評、粗筋、引用などの読書記録。1980年生まれ。

三読:『そして私は一人になった』

 

そして私は一人になった (角川文庫)

そして私は一人になった (角川文庫)

 

本書は作家山本文緒が、離婚した後の一人暮らしの様子を綴る日記エッセイだ。以前にも読んだことがあるので、これで2度目である。

時は1990年代の後半である。日々の様子が淡々と語られる。こうして書きながら思い出した。今回で2度目ではなく3度目であり、この本は3度買ったことになる(内2回は古本だけど)。同じエッセイを3度読むのは珍しい。

こういう肩の力を抜いて読める本はいい。自慢げな話がないのもいい。作家というフリーランスの日常の自由さ加減に多少の嫉妬はあるけれど。過激な思想を披露したり、ドラマチックな出来事があるわけでもない。なのに読んでしまうのだ。

随分と食生活が乱れているなと読みながら思っていたら、その不摂生がたたり著者は胆のうを摘出することになる。それとは別にうつ病にもなっている。著者のエッセイを心待ちにしている身としては、健康に留意し、こうしたエッセイをジャンジャンと書いてほしい。本書の中で著者はあるエッセイを絶賛していたけれど、あなたのエッセイの方がよっぽど良いものですよと言ってやりたかった。