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本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

ストア派哲学:『人生談義』

 

人生談義〈上〉 (岩波文庫)

人生談義〈上〉 (岩波文庫)

 

  

人生談義〈下〉 (岩波文庫)

人生談義〈下〉 (岩波文庫)

 

 多くの哲学者を輩出した古代ギリシャ。ソクラテスやプラトン、マルクス・アウレリウスほど有名ではないが、本書のエピクテートスもその一人だ。ソクラテス同様、彼自身は書物を書いていなくて、内容は彼の弟子が彼の言葉をメモしたものを再現したものである。

彼は、セネカやマルクス・アウレリウス同様、ストア派である。元々、彼は奴隷であり、その後哲学者となっている。奴隷時代に足を折られた為に彼は跛(びっこ)なのだが、その折られた時には、「そんなことをしたら折れちゃいますよ。ほら折れちゃったじゃないですか」的な悟りようだったとか。

繰り返し述べられるのは、自分の意思でなんとかなるものには気にかけ、自分の力ではどうにもならないようなことは気にするなということだ。他人に何かを期待するのは愚の骨頂であろう。この主張が難解な比喩を用いて繰り返されていく。

ある種の開き直りの哲学なんだけど、幾分励まされた。

いくつか引用。

自分自身不幸な場合に、他人を非難することは無教養な者のすることであり、自分自身を非難するのは教養の初心者のすることであり、他人をも自分をも非難しないのは教養のできた者のすることである。

出来事が君の欲するように起こることを望まぬがいい、むしろ出来事が起るように起ることを欲し給え、そうすれば君はゆとりを持つことになるだろう。

記憶して置くがいい、君を侮辱する者は君を悪口したり、なぐったりする者ではなく、これらの人が君を侮辱してると考えるその考えなのである。

 

マルクス・アウレリウスの『自省録』の記事も良ければ⬇️

bookimpressions.hatenablog.com