本読み

読書記録。1980年生まれ/男

『一私小説書きの日乗 遥道の章』

 

一私小説書きの日乗 遥道の章

一私小説書きの日乗 遥道の章

 

著者の芥川賞受賞作『苦役列車』を読んだとき、1ページ目からあの独特の文体に引き込まれた。使われている語彙は堅く、歯ごたえのある文章である。そんな著者のエッセイを読みたいなと思っていたら、本屋で最新の日記を発見し、読んで見ようと思った。

平成26年の6月からちょうど1年の間に書かれた日記である。すでにこの日記で4冊目だそうだ。毎日記されているだけに、著者の生活パターンが自然と浮かんでくる。何時に起き、何を食べ、どれくらい仕事をし、何を飲み、何時に寝るのか。そうした出来事が淡々と記されているだけで、その時の感情までは記されていない。

こうした日記でも読んでいて飽きないのだから凄い。それゆえに、4冊も出ているのだろう。普通の人が日常を淡々とブログで記しても見る人は少ないだろう。ましてや本になんてならないだろう。

それにしても正直な人だ。風俗に行った事まで素直に書いている。ただ、「買淫」という文字が使われているのには苦笑したが。