読書記録(書評・感想)ブログ

本の感想や書評、粗筋、引用などの読書記録。1980年生まれ。

代ゼミ富田の傑作試験論:『キミは何のために勉強するのか 試験勉強という知的冒険2 』

 

キミは何のために勉強するのか ~試験勉強という名の知的冒険2~

キミは何のために勉強するのか ~試験勉強という名の知的冒険2~

 

本書は、代ゼミの有名英語講師富田が書いた試験勉強論である。英語講師だけに英語の話は多いが、英語の試験に特化している訳ではない。読者の限定はない。試験を受ける学生、試験を受けようか迷っている学生、そしてその親御はもちろん、試験は一生受けないという人にも有益な内容と思う。出来れば、昔の自分(学生)として読みたかった。

切れ味鋭い論理力は、読んでいてうっとりとした。比喩の的確さが分かりやすさを補強し、時折見せるユーモアもいい。文章からにじみ出ている深い教養もいい。一見冷徹に見える生徒への言動も、生徒を思いやってのことであることは隠しきれない。著者が親として振る舞った行為は、どの親も一目を置くべきものではないか。

中学受験や高校受験を考えている人には、とても参考になる。中学や高校は家から近ければ近い程良いと思っていたが、そうでもないなと考え直した。どんな生徒と一緒に過ごすのかは非常に重要であるからだ。開成高校の東大進学率が良い理由も、この環境が影響しているのではないのか。東大を目指さなければ、アイデンティティの危機に陥ってしまうような雰囲気がそこにはある気がする。

本書を読むまで知らなかったことがある。英語教育の意義についてである。そういうことだったのかと驚いた。「えっ。嘘でしょう?」と突っ込みたかった。実践的な英語力なんて求められていないのである。詳しくは、本書で!