読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

体系的に学ぶ文章の書き方:『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

 

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

 

学校教育において文章を書く技術は教えられていないことを、著者は憂いています。私も習った記憶はありません。あったのは読書感想文くらいでした。しかし、著者は、文章の書き方、組み立て方は体系的に学ぶべきだと主張します。

著者は文章というのは、頭の中を翻訳することだと述べます。頭の中にある、もやもやとしたものを、書くことではっきりと形あるものにしていくのです。それゆえに、書くことと考えることは同義で、書くことによりその対象に対する理解が深まるのです。このブログにしてもそうですが、書いてみると自分の理解度がよく分かります。

文章を書くだけならば誰にでもできますが、良い文章を書くのは簡単ではありません。良い文章とは、読んだ人の心を動かし、その行動までをも動かすものと本書では定義されていました。そして、その良い文章に必要なのは、良い文体です。文体とは文のリズムのことで、このリズムは論理展開によって決まるとありました。

確かに論理展開がすっきりしていると、読者は淀みなく文章を読んでいくことができます。この論理展開を分かりやすくするための一つのアドバイスとして、接続詞を意識することが挙げられていました。私も、しばしば無駄に「そして」という接続詞を使ってしまうので気をつけなくてはと思いました。

更には視覚的なリズムにも言及がなされていて、文章の見た目にも気を配るようにとありました。こういった細やかな所にまで注意を傾ける所にプロ意識を感じました。

文章を書く上では、必ず読者を想定するようにとありました。読者を想定することで、何を書けばいいのかがはっきりとし、どんな風に書けば読む人を説得できるのかが分かるようになるそうです。これは今まであまり意識していなかったことなので、とても参考になりました。

文章を書き終えたら、音読して文章のリズムを確認するのがいいとありました。実際にこのブログ記事を書き終え、音読してみたところ、読点の位置のおかしい所や、言葉の重複を確認できました。これまでは、黙読で推敲をしていたのですが、音読の方がいいようです。

著者も認めるように書くことは「技術」だといいます。だからこそ、こうして体系化できたのであり、「文章は才能」と考える人を勇気づける内容となっています。