読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

『ヘッセの読書術』

 

文庫 ヘッセの読書術 (草思社文庫)

文庫 ヘッセの読書術 (草思社文庫)

  • 作者: ヘルマンヘッセ,フォルカーミヒェルス,Hermann Hesse,Volker Michels,岡田朝雄
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2013/10/02
  • メディア: 文庫
  • この商品を含むブログを見る
 

本書はヘッセの読書に関するエッセイを集めたものだ。読書に対するヘッセの姿勢が読みとれる。

どういった本を読めばいいのかと悩むことがあるけれど、ヘッセは、「私たちが必ず読んでおかなければならない、それを読まなければ幸福にもなれない、人間形成もできないというような本のリストなどは存在しないのである!」と言い、安心させてくれる。別に、『デミアン』を読まなくてもいいのである。

また、本は繰り返し読むべきかということにも悩むけれど、印象に残る本は繰り返し読むことを勧めている。2回目に読んだ時にその本の本質がはっきりと現れるのだそうだ。ならばもう一度『デミアン』を読んでみよう。
 
またどういった態度で本を読めばいいのかという点に関しては、先入観や偏見を持たずに本を読むことが大切だと繰り返している。そして読むべき本は自分で決めるしかなく、他人は助言を与えることなど出来ないのだという。自分の頭脳と趣味に従って本を選ぶのである。「読むべき100冊」なんてリストを目にすることがあるが、ヘッセによればあれは役にたたないのだ。なのに本書には、膨大な本のリストがついている。
 
本を読むということは徹底して自由なものであり、最良の書というものは自分にとって価値ある本であればよく、他人の評価は気にしなくてもいいというのだから勇気づけられる。