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本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

『知らないと恥をかく世界の大問題3』

 

知らないと恥をかく世界の大問題3  角川SSC新書

知らないと恥をかく世界の大問題3 角川SSC新書

 

2011年にレギュラー番組を降板した池上は、この年90日を海外で過ごしたそうだ。世界を回って気づいたことは、やはり日本は素晴らしい国だということだそうだ。

本書で学べるのは、最新の国際情勢だ。ジャスミン革命やシリアの問題、北朝鮮のこと、パレスチナのこと、ユーロ危機やアメリカ大統領選のことなど、新聞の国際面によく出てくる話題が分かりやく解説されている。

この分かりやすさは、重要なところだけを説明し、余計なことを言わないことからきていると思う。詳しく説明すればするほど、より正確でいろいろな知識が身につくかもしれないが、それによって一番重要なところがぼやけてしまう可能性がある。その点、池上は本質的なことだけを説明する。

例えば、イスラム教のシーア派とスンニ派の違いの説明をする箇所。シーア派は、「ムハンマド一族のアリーの血を引く者こそイスラム教の指導者にふさわしい」 と説明し、スンニ派は、「イスラム教の慣習こそが大事であり、血統にこだわることはない」と説明する。実にシンプルだ。
 
この説明もイランとイスラエルの緊張関係を説明している絶妙なタイミングでさしはさみ、流れるようにイランが孤立しがちであることを説明していく。多くの中東の国はスンニ派であるのに、イランはシーア派なのである。
このように余計な説明がないので、わずか200ページくらいでも内容は盛りだくさん。どうしてミャンマーは急速に民主化が進んでいるのだろうと思っていたけれど、その理由も分かった。ちょっと驚くような理由だったけれど。
 
帯には、「シリーズ100万部突破」とある。みんな、恥をかきたくないのでしょうか。