本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

電波少年と『猿岩石日記』

 

電波少年 BEST OF BEST 雷波もね! [DVD]

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今の若い人は知らないであろう。かつて、「電波少年」という番組があったことを。とてもふざけた番組であり、だからこそ多くの視聴者を引きつけた。それは、日曜日の夜10時30分から放送されていた。この時間のあとに放送されるのは、「ガキの使いやあらへんで」である。こちらも他のバラエティ番組とは一線を画している。一言で言うと、ふざけすぎなのである。こちらは今も続いている。

かつてはこの二つの番組を僕らはメドレーで見ることができた。なんとぜいたくなリレーだったでしょうか。明日から始まる過酷な現実をほんのひと時忘れさせてくれる癒し番組が立て続けに放送されていた時代があったのである。んー懐かしい。

この番組のことを突然思い出したのには訳がある。きっかけはこの本である。 

猿岩石日記〈Part1〉極限のアジア編―ユーラシア大陸横断ヒッチハイク (角川文庫)

猿岩石日記〈Part1〉極限のアジア編―ユーラシア大陸横断ヒッチハイク (角川文庫)

 

この本は、猿岩石が「電波少年」の中でヒッチハイクの旅をしていた時の日記をまとめたものである。家の中でこの本を発見した時には、まだこの本が家にあったのかという驚きと同時に、懐かしさがこみ上げてきた。そして昔の有吉に興味があったので読み返してみた。

そもそも有吉は好き好んで旅をしているのではない。この「電波少年」という番組に無理やりに旅をさせられているのである。そう。この番組、無茶するタイプなのである。そして、その無茶ゆえに面白い。若き日の有吉も翻弄されている。

表紙にはまだ若い有吉と森脇の姿の写真。二人とも初々しい。決して悪いことなんて口にしないような有吉の笑顔。けれど、有吉は有吉だった。最初の日の日記には、「金だって10万円でどうやってロンドンまで行くんだ。みんなだましやがって。ふざけるな。」と初日から口が悪い。しかし、直後には「でも、やっぱりおいしい仕事かなと思う」と言うのだから、根はやはり芸人である。

その後も、何度となく悪いことを口にする。今と全然変わらない。けれど、面白い。繰り返し相方の森脇を見下している。「手下の森脇に命令するだけにした」「ぶ男森脇は指をくわえてみているだけ」「本当に奴は馬鹿だ」などと相方にも容赦がなく、時代が変わっても有吉は変わっていないのである。