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本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

『政治のこよくわからないまま社会人になってしまった人へ』で政治をわかりやすく学ぶ

 

政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ―増補改訂版

政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ―増補改訂版

 

本書は一気に読んだ。分かりやすい説明に加え、文章まで読みやすい。面白い本を一気に読むことはあるけれど、分かりやすいのが理由で一気に読むというのは珍しい。

本書は、池上彰が「政治」について解説した本だ。国会、内閣、裁判所、政党、民主主義、地方自治などを分かりやすく説明している。

長く生きていれば、テレビを見たり新聞を読むうちに、ある程度は「政治」のことが頭に入ってくる。また、学校には社会の授業もある。そうは言っても、欠けている知識は誰にでもあるものだ。よく聞く言葉だけれど、これって何のことなのかしらと不思議に思うようなことは誰にでもあるのではないか。本書は、そんな欠けている政治の知識を補うのに最適な本である。

説明が分かりやすいだけではなく、時にはそれに関する論点も提示しているのがいい。例えば、国会議員の宿舎についての説明をした後に、それが必要かどうかいう論点があることを示してくれる。仕組みだけの説明で終われば教科書的でつまらないが、それにまつわる論点を上げ読者を飽きさせない。

また、普段の報道では聞かないような考え方を提示してくれるのもいい。2世議員はしばしば批判の対象になるが、良い面もあることを指摘する。著者の柔軟さが現れている。2世議員はけしからんと思いこんでいる人を刺激する。

そして、たびたび出てくるニュースの解説がいい。最近のニュースもあれば20年前のそれもある。その時その時に必要なニュースを上手く持ち込んでくる。知らなかったニュースを今更ながらに理解するのは嬉しいやら恥ずかしいやらである。

本書を読むまでは、池上の解説がそれほど分かりやすいとは思わなかったけれど、本書を読むと分かりやすいなと思った。さすが売れっ子である。