本読み

本の感想や書評、本の案内ブログ、かつ自身の読書記録です。1980年生まれ/男

『読む力・聴く力』

 

読む力・聴く力

読む力・聴く力

 

カフカは、友人にあてた手紙で次のようなことを書いた。

「僕は、自分を噛んだり刺したりするような本だけを読むべきだと思う。本とは僕らの内の氷結した海を砕く斧でなければならない。」

痺れますね。

そして立花隆は、本書の中で自身の読書観を冒頭で述べている。

私はいつも新しい発見を求めて本を読んでいる。人間の最も大切な本能は新しい発見を求める心(ノヴェルティ好み)だと思っている。その本能で人類はここまで進化してきたのだ。その本能に従えば、いつでも手をのばしたくなるのは新しい本であり、昔読んだ本ではない。「昔の楽しみをもう一度」などと考え始めるのは、人間の進歩ではなくて退化だと思うから、そういう日がこないように何時も願っている。

どうでしょう。痺れませんか?この言葉こそ、僕を噛んだり刺したりするような言葉である。「新しい発見」と言われると、なんだかすごい崇高なもののように聞こえる。いわゆる読書とは違う営みのようだ。また、「人間の進歩ではなく退化だと思うから、そういう日がこないように何時も願っている」とは、なんて前向きで力強い言葉でしょう。いつか言ってみたい。

本書は大御所3人の対談がメインなのだが、上の立花の言葉があまりにも印象的であった。