本読み

読書記録。1980年生まれ/男

『「知の脱退からいかに脱出するか?』

 

新版「知の衰退」からいかに脱出するか?―そうだ!僕はユニークな生き方をしよう!! (光文社知恵の森文庫)

新版「知の衰退」からいかに脱出するか?―そうだ!僕はユニークな生き方をしよう!! (光文社知恵の森文庫)

 

サブタイトルの「そうだ!僕はユニークな生き方をしよう」に魅かれた。他人が真似できないという意味ではまさに著者の生き方(考え方)はユニークである。

新聞やテレビの情報を鵜呑みにしてはいけない主張し、著者はネットでニュースを拾うという。新聞の記事はニュースの優先順位が決まっているのがいけないのだそうだ。ニュースの順位は自分で決めるのが重要だという。ユニークである。

また、「教養」の定義は時代によって変わるとまで言い切る。昔の「教養」と現在の「教養」は違うのだそうだ。以前ならば、古典を読むことや芸術鑑賞が「教養」とされていた。それが今では、地球人としてどう生きるかという壮大なスケールで物事を考えるのが「教養」だという。「教養」の定義を疑ったことがあるだろうか。ユニークである。

ユニーク、ユニークと二つ続けたが、本書は大前のユニークさ自慢の本ではない。むしろ日本人のユニークのなさを嘆いている本だ。何度も怒り、そして何度も呆れている。その対象は、一般国民だけではなく政治家や官僚、企業のトップにも向けられている。日本人全体を説教する勢いである。

もちろん駄目だしだけではなく、具体的にどうすればいいかということも指摘している。資産の運用方法、税金のあり方、教育改革、リーダーの育てかたと、幅広く提言している。著者の本を読むたびに思うのだが、すごい人である。

本書で一貫しているのは、常に自分の頭で考えろということだ。何か問題があれば、自分が当事者であると思って考える。その姿勢がユニークさを生み出すのではないだろうか。と、最後にユニークではないコメントをしてみた。