読書記録(書評・感想)ブログ

本の感想や書評、粗筋、引用を自由に書く読書記録。1980年生まれ。

『中村俊輔スコットランドからの喝采』

 

中村俊輔 スコットランドからの喝采

中村俊輔 スコットランドからの喝采

 

中村俊輔について、スコットランド出身の記者が書いた本の翻訳本である。昨日のブログには、中沢のことが好きだと書いたが、中村のことも負けず劣らず好きである。日韓ワールドカップの代表メンバー落選の傷は、まだ癒えていない。この傷が癒える日は、来るのだろうか。そういうわけだから、彼のことはそれなりに知っている。『察知力』も読んだ。 

本書は、お世辞にも本の構成はよくない。原書からは、分かりにくいところを削ったそうだ。ガリガリの本が出来上がってしまうかもしれないけれど、もっと削れるのではないかと思った。それでも中村の新たな一面を知ろうと思い、割り切って読んだ。

海外において、中村俊輔はサッカー選手としてだけでなく、人として尊敬されている。日本においては、卓越したテクニックばかりに注目が集まりがちだが、外国では日本とは違う角度で賞賛をあたえている。決して文句を言わない姿勢、普段の練習態度、そしてビッグゲームの後にしっかりと体調管理を怠らないことなどが素晴らしいのだという。

中村は記者との間にもいい関係を保っていた。これも知らなかった。記者達を招いて、食事会を開いている。ちなみに、記者と上手くいかなかった例として、さりげなく中田英寿が上げられていた。何でそうなったのかは知らないけれど、とんでもないことだなと思った。

イタリアでのプロ生活にも触れている。中でも嬉しかったのはこれ。レッジーナのファンの中には、中村がスコットランドに行ったあとでも、中村の試合を見るために、スコットランドまで行くそうだ。それも少なくない人数とある。いかに、彼がレッジーナのファンに愛されていたのかがわかる。

そう言えば、2006年のワールドカップの時に、スコットランドのおばあさんが、中村を応援しようと日本の国旗を担いで行くところが報道されていた。イングランドではなく、日本を応援するのだと。遠い国のおばあさんが、遠い異国の代表チームを応援してくれる。サッカーは、グローバル化の最先端の一つだ。